top of page

Divergent Patent Lawブログ

米国特許出願・権利化、PTAB実務、米国連邦巡回区控訴裁判所の動向、および国境を越えた特許戦略に関する解説。

査定系再審査における裁量による請求拒否特許権者による主張の時期と手続

執筆者の写真: Brandon Theiss
Brandon Theiss
10月1日
読了時間: 16分

 


要旨

第325条(d)は、米国特許商標庁(USPTO)に既に提示されたものと同一又は実質的に同一の先行技術若しくは主張を提示する査定系再審査請求について、USPTOがこれを拒否することを認めている。ただし、単に同じ内容を繰り返しているというだけで、救済を受ける権利が生じるわけではない。特許権者にとって中心となる手続上の問題は、いつ、どのような方法でこの裁量の行使を求めるかである。2026年4月に導入された手続では、新たに認められた再審査開始命令前の書面から第325条(d)に基づく主張が除外されており、命令の発出前に裁量による請求拒否について主張するための独立した機会も設けられていない。そのため、通常の実務上の対応は、再審査請求書の送達を受けた時点で主張の準備を始め、再審査開始命令の発出後速やかに、適用される提出制限と必要な適用免除に対処したうえで、監督権限に基づく申立書を別途提出することである。再審査の開始を争う申立てについて、37 C.F.R. § 1.181(f)の2か月の期間は、命令の発送日から起算される。それ以降の申立ては、期限徒過を理由に却下されるおそれがある。命令前の例外的な検討を求めるには、独立した根拠を示す申立てと適用免除の請求が必要となり、4月の告示によって検討を受ける権利が与えられるわけではない。監督権限に基づく申立ては、任意の特許権者意見書や審査への応答書とは別のものであり、その提出によって審査手続上の期限が停止することもない。効果的な主張には、従前の記録と今回の記録の精密な比較、適切な手続の選択、及び後の審査・審理に向けた適時の争点の保全が必要となる。

はじめに

査定系再審査(ex parte reexamination)の請求書の送達を受けた特許権者は、引用文献、提案された文献の組合せ、さらには請求人の主張の一節全体に見覚えがあることに直ちに気づく場合がある。このような既視感から、実務上の疑問が生じる。すなわち、特許権者はいつ、35 U.S.C. § 325(d)に基づき、USPTOに再度の審査を行わないよう求めることができるのか。その答えは、手続がどの段階にあるか、また、どの手続を通じてこの問題をUSPTOに提示するかによって異なる。

再審査開始命令は手続上の重要な区切りであるが、その発出によってUSPTOが自己の判断を再考する権限を失うわけではない。In re Vivint, Inc., 14 F.4th 1342, 1351⁠–⁠52 (Fed. Cir. 2021). 命令前には、特許権者は所定の提出機会によらない書面に対する制限に対処し、書面提出の許可を求める請求と、裁量による救済そのものを求める請求とを区別する必要がある。命令後には、審査手続上の期限を引き続き守りながら、適切な根拠を示した監督権限に基づく申立てにより、再考を求めることができる。これらを別個の課題として扱うかどうかによって、USPTOが異議の内容を検討するに至るか否かが左右される場合がある。

法律上の争点を正確に特定する

第325条(d)は、査定系再審査を規律する第30章に基づく手続を明示的に対象としている。同条は、USPTOに既に提示されたものと同一又は実質的に同一の先行技術若しくは主張を理由として、長官が請求を拒否することを認めている。35 U.S.C. § 325(d). この裁量判断は、第303条(a)に基づき、その請求が特許性に関する実質的な新たな疑問(substantial new question of patentability、以下「SNQ」という。)を提起しているかを判断する開始要件の審査とは異なる。実際、先行技術が以前に引用又は検討されていたことは、必ずしもSNQの存在を妨げない。35 U.S.C. § 303(a).

法律上の検討対象は、同一の請求人による繰り返しの争いに限られず、開始が認められなかった当事者系レビュー(IPR)の申立てで既に扱われた先行技術にも限られない。比較の対象は、何が以前にUSPTOへ提示されたかである。ただし、その重複を立証しただけで、裁量による請求拒否を受ける権利が生じるわけではない。35 U.S.C. § 325(d).

この区別は、実体面と手続面の双方に関わる。同じ内容を繰り返す請求について裁量による拒否を求める特許権者は、求める救済を特定する必要がある。ある引用文献が請求項の限定を開示していないという主張や、提示された問題は既に判断済みであるという主張は、むしろ特許性又はSNQの認定を争うものとなり得る。事実関係が重複していても、これらの異議を手続上相互に置き換えることはできない。それぞれの異議をどの手続で提出するかは、求める救済によって決まる。

命令前の異議書面の受理には別途の検討が必要となる

通常の規則は、USPTOが判断する前に、第三者の請求に対して特許権者が制限なく応答する機会を設けていない。第1.530条(a)は、同条に定める例外を除き、判断前の応答を原則として禁止しており、第1.540条は、審査開始前の書面提出を別途制限している。37 C.F.R. §§ 1.530(a), 1.540 (2026). 実体的な反論書面に第325条(d)に基づく書面という名称を付けるだけでは、その受理を受ける権利は生じない。

別個の根拠に基づく申立手続が利用された例はある。第1.182条は、規則が具体的に定めていない状況についてUSPTOが判断することを認め、第1.183条は、特別な状況において正義の実現のために必要な場合、法律上の要件ではない規則上の要件の適用免除を認めている。37 C.F.R. §§ 1.182⁠–⁠.183 (2026). これらの規定は、命令前の第325条(d)に基づく異議について例外的な取扱いを求める根拠となる。ただし、命令前に異議書面の受理又は判断を受ける無条件の権利を生じさせるものではない。

以下で扱う2026年4月の手続の導入に先立つ、2025年4月のある再審査手続は、異議を提出する許可と裁量による救済との区別を示している。米国特許第9,338,140号の再審査において、特許権者は、第325条(d)に基づく請求拒否を求める第1.182条の申立てとともに、第1.515条(a)及び第1.540条の適用免除を求める第1.183条の請求を提出した。USPTOは適用免除を認め、中央再審査部門(Central Reexamination Unit)は、請求項の特許性に向けられた主張を除外しつつ、受理された第325条(d)に基づく書面を後の命令において検討した。Ex Parte Reexamination of U.S. Patent No. 9,338,140, Control No. 90/019,836, Order Granting Reexamination at 10⁠–⁠11 (U.S. Pat. & Trademark Off. Apr. 16, 2025). この従前の実務例は、2026年4月の手続の下で、書面の受理又は有利な裁量判断を受ける権利を確立するものではない。

十分に整えられた提出書類では、異議を提出する許可を求める請求と、裁量による請求拒否を求める請求とが区別される。適用免除の請求は、免除がなければ検討を妨げる規則を特定し、なぜ当該事情がその適用免除を正当化するのかを説明する。その分析では、当該手続に適用される制限を取り上げる。裁量の行使を求める請求は、第325条(d)に基づく裁量を行使する根拠を説明し、求める処分を明示する。主張を提出する許可は最初の段階にすぎず、それだけで再審査請求の拒否を受ける権利が生じるわけではない。

焦点を絞った実体的な説明があれば、判断者は特許の審査経過全体を再構成することなく記録を比較できる。有用な書面は、以前にUSPTOへ提示された内容と、それに対して判断がなされていればその結果を特定し、今回の各理由を従前の先行技術及び主張と対応付け、請求項の範囲、文献の組合せ、主張される技術的教示、又は裏付け証拠の変更を検討する。具体的な箇所を示す引用は、従前の主張書面をまとめて添付し、今回の請求が以前の内容を繰り返していると一般的に述べるだけの場合よりも説得力を持つ。

例えば、同じ主引用文献と、技術的教示を組み合わせる同じ説明を維持しながら、副引用文献だけを別の文献に置き換えた請求を考える。この場合の比較では、置き換えられた文献が実際に果たす役割と、その変更が主張される重複にとって重要であるか否か、及びその理由を検討する。これに対し、引用文献名の重複だけに依拠する主張では、請求人が実質的に異なる論拠を提示したのかという問題が未解決のまま残る。目的は、再度の審査を正当化するために請求人が提示し得る最も有力な理由も含めて、裁量判断の選択肢を具体化することである。

迅速な対応が重要となる。法律は、USPTOに対し、再審査請求の提出から3か月以内にSNQの有無を判断することを求めているが、特許権者に3か月の準備期間を保証しているわけではない。35 U.S.C. § 303(a); 37 C.F.R. § 1.515(a) (2026). 速やかに検討することで、特許権者は命令前の例外的な取扱いを求めるかどうかを判断できる。ただし、法律上、そのような取扱いを受ける権利が与えられるわけではない。検討又は申立ての途中で命令が発出されると手続上の状況が変わり、求める救済の修正が必要になる場合がある。係属中の提出書面が、自動的にその命令に対する不服申立てへ転化することはない。

新たな予備書面は裁量による請求拒否の主張を認めるものではない

USPTOの2026年4月の手続は、2026年4月5日以降に提出された再審査請求について、限定的な特許権者書面の提出を認めている。書面は30ページ以内とされ、請求書の送達から30日以内に提出する必要があり、その期間は延長できない。要件を満たす書面には、別途の申立て又は手数料を要することなく、所定の規則の適用免除が与えられる。Pre-Order Procedure Regarding Substantial New Question Determination in Ex Parte Reexamination Proceedings, 1545 Off. Gaz. Pat. Office 217, 217⁠–⁠18 (Apr. 28, 2026).

この告示は第325条(d)に基づく主張を除外し、その裁量判断をSNQの有無の判断後に位置付けている。また、主張される技術的教示が新規ではないという主張も除外し、特許権者意見書又はオフィスアクションへの応答書に委ねている。Id. at 217⁠–⁠19. 告示による自動的な適用免除は、第325条(d)に基づく書面の提出を認めるものではない。再審査開始命令の発出前に、独立した根拠を示した例外的な申立て及び適用免除の請求をUSPTOが取り上げるかどうかは、別個の手続上の問題として残る。告示自体は、その検討を受ける権利を与えていない。

第304条は、SNQが存在するとの肯定的判断と再審査開始命令とを結び付けている。すなわち、その判断には、再審査を命ずる命令が含まれる。35 U.S.C. § 304. 告示は、その判断と命令の発出との間に、裁量による請求拒否について主張するための独立した段階を設けていない。

両書面の目的は異なる。要件を満たす命令前の書面は、告示が認める事項を扱う。第325条(d)に基づく書面を別途提出しようとする場合には、それ自体の手続上の根拠が必要となる。書面を分けることは、規則上の要件でもある。第1.4条(c)は、別個の主題、照会事項又は命令を、それぞれ別の書面で提示することを求めている。MPEP § 1002は、この原則を申立てに適用し、申立ては通常、一つの授権規定に基づいて行うと説明している。37 C.F.R. § 1.4(c) (2026); U.S. Pat. & Trademark Off., Manual of Patent Examining Procedure § 1002 (9th ed., rev. 01.2024, Nov. 2024) [hereinafter MPEP]. 問題となる区別は、異議提出の許可と求める裁量上の救済といった、別個の請求又は主題に関するものである。複数の規則を引用するというだけで、複数の書面が必要になるわけではない。

命令後には再考と手続の終了を求めることができる

Vivint判決は、第325条(d)に基づく救済は再審査開始命令前に求めなければならないという一律のルールを否定している。USPTOは再考の権限を保持する。14 F.4th at 1351⁠–⁠52. 同事件では、繰り返しの争いと、以前に退けられた濫用的な争いを実質的に繰り返す再審査請求という具体的な記録に基づき、裁判所はUSPTOの行為が恣意的かつ専断的であったと判断し、請求の却下を命じた。Id. at 1353⁠–⁠54. 裁判所は判示の射程が限定的であることを強調し、長官が職権で再審査を開始する別個の権限を留保した。Id. したがって、以前のIPR開始拒否だけで、手続の終了を受ける権利が生じるわけではない。

命令後の不服申立てには、第1.181条(a)(3)に基づく通常の監督権限による申立手続がある。申立書は、関連する事実、審査を求める事項、及び求める措置を特定し、必要に応じて証拠による裏付けを示す必要がある。37 C.F.R. § 1.181(a)(3), (b) (2026). この段階では、主張する理由によって正当化される範囲で、命令の再考及び取消し、並びに手続の終了を求めることができる。単に審査官に先行技術の再検討を求めるだけの書面では、別個の裁量上の問題を明確に提示できない場合がある。

命令が発出されても、すべての提出制限がなくなるとは限らない。最初の審査上の通知が出される前には、第1.540条への対応がなお必要となる場合がある。In re Franklandでは、USPTOは、再審査開始命令後であって、実体判断に関する非最終のオフィスアクション前に、第1.183条に基づいて同規則の適用免除を認め、手続終了の請求を第1.181条の監督権限に基づく申立てとして扱った。Reexamination Control No. 90/019,070, Decision on Petitions at 5 (U.S. Pat. & Trademark Off. May 26, 2023). この決定は最終的に、第315条(e)(1)の禁反言を理由として手続を終了し、残る理由については判断の必要がなくなったものとして扱った。Id. at 11. 同決定は手続上の経路を示すものであり、第325条(d)の実体判断に基づいて手続を終了した先例ではない。

申立書を構成する際の出発点となるのは、USPTOの従前の判断である。命令が第325条(d)に基づく異議を明示的に退けている場合には、示された理由を起点として、主張する事実上又は法律上の誤りを特定する。命令が第325条(d)に触れていない場合には、判断を要する裁量上の問題を説明し、裏付けとなる記録を提出する。命令が沈黙していることは、USPTOが考え得るすべての主張を検討し、退けたことを意味しない。異議を初めて提起する場合には、最初の書面で十分な説明を行う必要がある。従前の特許性に関する主張が、裁量上の問題まで提示しているとは限らない。

いずれの状況でも、説得力のある申立書は、求める救済を、争われている理由及び請求項に結び付ける。従前の提示内容を繰り返している理由が一部にとどまる場合、手続全体の終了を求めるには、残る理由がなぜ独立して手続の継続を支えないのかを説明する必要がある。行政機関の取扱いに一貫性がないという主張は、関連する従前の認定と、今回の事情がなぜ同じ取扱いを必要とするのかという説明に基づく。USPTOが実際に行った判断と、請求人が実際に加えた変更に対応する申立書が、最も説得力を持つ。

後続の主張書面の提出には制限があるため、最初の提出書面には特に注意を要する。Franklandでは、請求人の反対書面には受理される権利が認められたが、特許権者による追加の実体的な再反論書面には認められなかった。Id. at 6; MPEP § 2267(II)⁠–⁠(III). 十分な初回申立書は、後の再反論に依存することなく、予想される応答に対処する。

申立期限は独立して管理する

査定系再審査の開始の取消しを求める第325条(d)に基づく申立てについて、基準となるのはUSPTOの再審査開始命令の発送日である。期間は、再審査請求書の提出日又は送達日から起算されるものではなく、特許権者が命令を受領した日から起算されるものでもない。「争われる処分又は通知」とは、救済を求める対象となるUSPTOの判断、すなわちこの場合には再審査の開始をいう。その命令の発送日から2か月を超えて提出された申立ては、期限徒過を理由に却下されることがあり、この期間は延長できない。37 C.F.R. § 1.181(f) (2026).

命令では、第1.530条(b)に基づく任意の特許権者意見書についても、少なくとも2か月の提出期間が指定される。この意見書の提出期間は、結果として期限日が一致する場合でも、第1.181条(f)の申立期間とは別のものである。意見書を提出しただけでは、監督権限に基づく救済の申立てを行ったことにはならない。37 C.F.R. §§ 1.181(f), 1.530(b) (2026).

「却下されることがある」という文言は、期限後の申立てを裁量によって受理する余地を残すが、その可能性は、請求すれば利用できる期間延長を意味しない。MPEP § 1002は、適切な理由による受理を認め、その理由を記録に残すことを求めている。また、別の期間が適用されない場合には、第1.182条及び第1.183条に基づく申立てにも、原則として同じ適時性の基準を適用する。MPEP § 1002. 後に生じた事情に依拠する申立ては、何が変化したのかを特定し、提出時期を説明する。既存の異議の名称を変えるだけでは、新たな起算事由は生じない。

例えば、再審査請求が2026年4月20日に提出され、再審査開始命令が2026年6月10日に発送された場合、通常の2か月の申立期限は2026年8月10日となる。この期間は60日ではなく、暦月で計算する。後に実体判断に関するオフィスアクションが出されても、当初の命令を争う期間が自動的に再び始まることはない。前述のとおり、限定的な命令前の書面には、請求書の送達から起算する別個の30日の期限がある。その期限は、命令後の第325条(d)に基づく申立てには適用されない。

暦による計算では、第1.7条(a)も考慮する。最終日が土曜日、日曜日、又はコロンビア特別区における連邦の祝日に当たる場合、提出は、土曜日、日曜日及び当該連邦の祝日のいずれにも当たらない次の日に行うことが認められる。37 C.F.R. § 1.7(a) (2026). この規則は、提出が許される日を定めるものであり、2か月の期間の裁量的な延長ではない。

申立ての係属中も審査手続は継続する

監督権限に基づく申立てを提出しても、手続が停止したり、応答期間の進行が停止したりするわけではない。37 C.F.R. § 1.181(f) (2026). USPTOが適切な救済を認めない限り、特許権者は審査上の通知に引き続き応答する必要がある。適時かつ適切な応答を行わない場合、審査手続が打ち切られ、最後のオフィスアクションを反映した再審査証明書が発行されることがある。37 C.F.R. § 1.550(d) (2026). 実務上の意味は明確である。手続を終了させ得る申立てであっても、請求項を実体面で擁護する必要がなくなるわけではない。

SNQの認定を争う通常の経路は、審査官に再考を求めることから始まり、第1.530条の意見書又は適切なオフィスアクションへの応答書でその請求を行う。2010年6月25日以降に再審査開始命令が出された手続では、この請求が、その後、請求項の拒絶に対する審判請求に伴って特許審判部(PTAB)による当該争点の審理を受けるための前提となる。審判請求理由書では、当該争点とその裏付けとなる主張を独立した見出しの下で提示し、特許権者が最初に審査官へ再考を求めた書面を特定する。MPEP § 2246(II).

MPEP § 2246(II)は、再審査開始命令が権限逸脱(ultra vires)に当たるとして争う、まれな監督権限に基づく申立ても別途認めている。これには、法定の権限付与を「公然と無視する行為」(“brazen defiance”)が要求される厳格な基準が適用される。この例外的な手続は、SNQの分析に対する通常の不服とは異なる。その基準は、第325条(d)に基づく裁量的救済を求める通常の請求を規律するものではない。

監督権限に基づく救済を求める書面は、特許性について主張し、又は審査官に再考を求める審査応答書とは別のものである。これらの別個の主題には、書面を分ける要件が適用される。審査応答書の中で裁量上の問題を特定しても、監督権限による判断を求める申立書に代わるものとはならない。37 C.F.R. § 1.4(c) (2026); MPEP § 1002.

通常の提出要件も引き続き重要である。書面には相手方への送達を行ったことを示す必要がある。また、適用される再審査の申立手数料は、第1.20条(c)(6)を参照する第1.550条(i)によって規律され、所定の例外に従う。37 C.F.R. §§ 1.20(c)(6), 1.550(f), (i) (2026). 当該再審査における個々の申立てを規律する手数料及び提出要件を適用する。

最後に、後から記録を読む者にも理解できるよう、行政手続の記録を整える。従前の提出書面は、手続、書面番号、日付及びページによって特定し、関連する判断を含め、求めた救済と実際に認められた救済とを区別する。不利な申立決定が手続上の不備を理由としている場合には、利用可能な手続を通じてその不備に対処する。記録の別の箇所にある実体的な主張を、判断を得ることの代わりとして扱うことはできない。

後の司法審査に備えても直ちに裁判所の介入が得られるとは限らない

Vivint事件が連邦巡回区控訴裁判所に至ったのは、特許審判部が審査結果を維持した後であった。同裁判所は、行政手続法(Administrative Procedure Act)に基づいて第325条(d)の問題を審査した。14 F.4th at 1348, 1350⁠–⁠51. この経緯は、特許権者が直ちに救済を得られない場合でも、早期に記録を整備することの意義を示している。

職務執行令状(mandamus)は、厳格な要件が課される代替手段である。先例拘束力を持たないIn re Sound View Innovations, LLCにおいて、連邦巡回区控訴裁判所は、再審査の終了を求める申立てを退けた。同裁判所は、最終決定後の司法審査が適切な救済手段となり、手続を継続する負担だけでは令状の発付を受ける権利は生じないと説明した。No. 2022-161, slip op. at 3⁠–⁠4 (Fed. Cir. Nov. 22, 2022). 同裁判所は、基礎となる第325条(d)の実体的な問題について最終的な判断を示したわけではない。Id. 申立てによって目下の審査費用の発生が止まらない場合でも、後の審査に備えて記録を整えることには意義がある。

手続の検討は再審査請求書の送達から始まり、USPTOが命令を発出すると状況が変わる。監督権限に基づく救済と審査への応答は、それぞれ独立して期限を管理する必要がある。従前の記録と今回の記録を精密に比較し、適切な手続を通じて提示することにより、USPTOが異議を判断する機会が生まれ、後の審査・審理の基礎も整う。

 
 
著者について

Brandon R. Theiss

  • LinkedIn
画像サイズ変更プロジェクト - 2026年7月22日

Brandon R. Theissは、AddyHartのDivergent IP部門に所属する、テクノロジー分野を中心に扱う米国登録特許弁護士です。ソフトウェア、クラウドコンピューティング、データ分析、医療機器、自動化システム、自動車システムなどの技術について、米国特許出願・権利化、特許付与後手続、特許適格性、特許戦略に関する助言を提供しています。Villanova University Charles Widger School of Lawの非常勤教授を務めるほか、FDA and Intellectual Property Strategies for Medical Device Technologiesの共著者でもあります。

購読する

bottom of page